はじめに
Next.js 13の登場により、フロントエンド開発がさらに進化しました。
この記事では、MUI, Emotion, Apollo GraphQLとの最新統合方法を具体的なコードとともに解説します。
第1部: MUIとNext.js 13の統合
概要
MUIは、Reactのマテリアルデザインフレームワークです。
Next.js 13では、MUIとの統合がさらにスムーズになりました。
ここでは、その統合方法と具体的なコードを3つの例を用いて解説します。
具体例1: MUIのテーマ設定
Next.jsプロジェクトでMUIを利用する際のテーマ設定方法を見ていきましょう。
// _app.js import { ThemeProvider } from '@mui/material/styles'; import theme from '../src/theme'; function MyApp({ Component, pageProps }) { return ( <ThemeProvider theme={theme}> <Component {...pageProps} /> </ThemeProvider> ); } export default MyApp;
// src/theme.js import { createTheme } from '@mui/material/styles'; const theme = createTheme({ palette: { primary: { main: '#0070f3', }, }, }); export default theme;
- _app.js: Next.jsの
_app.js
ファイルでMUIのThemeProvider
をインポートし、テーマを全体に適用します。 - src/theme.js:
createTheme
関数を用いてテーマを作成し、主要な色を設定します。
この設定により、MUIのテーマがNext.jsプロジェクト全体に適用されます。
次に、このテーマを利用したコンポーネントの作成方法を見ていきましょう。
具体例2: MUIを利用したコンポーネントの作成
MUIを利用して、ボタンコンポーネントを作成してみましょう。
import Button from '@mui/material/Button'; function MyButton() { return ( <Button variant="contained" color="primary"> MUI Button </Button> ); } export default MyButton;
- Buttonコンポーネント: MUIから
Button
コンポーネントをインポートし、variant
とcolor
プロパティを利用してボタンのスタイルを設定します。
具体例3: MUIでスタイリング
MUIのsx
プロパティを利用して、スタイリングを行います。
import Typography from '@mui/material/Typography'; function MyTypography() { return ( <Typography variant="h1" sx={{ color: 'primary.main', mb: 2 }}> Hello Next.js 13 </Typography> ); } export default MyTypography;
- Typographyコンポーネント:
Typography
コンポーネントを利用してテキストを表示し、sx
プロパティでスタイリングを行います。
これでMUIとNext.js 13の基本的な統合方法と利用方法について解説しました。
次に、Emotionとの統合について見ていきましょう。
第2部: EmotionとNext.js 13の統合
概要
EmotionはJavaScriptでスタイルを書くための高性能なライブラリです。
Next.js 13では、Emotionとの統合がさらに向上しています。
ここでは、その統合方法と具体的なコードを3つの例を用いて解説します。
具体例1: Emotionで基本的なスタイリング
まずは、基本的なスタイリング方法を見ていきましょう。
/** @jsxImportSource @emotion/react */ import { css } from '@emotion/react'; function BasicStyling() { return ( <div css={css` color: hotpink; `} > Hotpink Text </div> ); } export default BasicStyling;
- 基本的なスタイリング:
@emotion/react
からcss
関数をインポートしてスタイルを定義し、JSX要素に直接適用します。
具体例2: Emotionでテーマを利用したスタイリング
次に、テーマを利用したスタイリング方法を見ていきましょう。
/** @jsxImportSource @emotion/react */ import { css } from '@emotion/react'; import { useTheme } from '@mui/material/styles'; function ThemedStyling() { const theme = useTheme(); return ( <div css={css` color: ${theme.palette.primary.main}; `} > Themed Text </div> ); } export default ThemedStyling;
- テーマを利用したスタイリング:
@mui/material/styles
からuseTheme
フックを利用してMUIのテーマを取得し、Emotionのスタイリングに利用します。
第3部: Apollo GraphQLとNext.js 13の統合
概要
Apollo GraphQLは、GraphQL APIとの通信を簡単に行うことができる強力なライブラリです。
Next.js 13では、Apollo GraphQLとの統合がさらに向上しています。ここでは、その統合方法と具体的なコードを3つの例を用いて解説します。
具体例1: Apollo Clientの設定
まずは、Apollo Clientの基本的な設定方法を見ていきましょう。
import { ApolloClient, InMemoryCache } from '@apollo/client'; const client = new ApolloClient({ uri: '<https://your-graphql-endpoint.com/graphql>', cache: new InMemoryCache(), }); export default client;
- Apollo Clientの設定:
@apollo/client
からApolloClient
とInMemoryCache
をインポートし、GraphQLエンドポイントとキャッシュ設定を用いてApollo Clientを作成します。
具体例2: GraphQLクエリの作成とデータ取得
次に、GraphQLクエリを作成し、データを取得する方法を見ていきます。
import { useQuery } from '@apollo/client'; import gql from 'graphql-tag'; const GET_USER_DATA = gql` query GetUserData($id: ID!) { user(id: $id) { id name email } } `; function UserData({ id }) { const { loading, error, data } = useQuery(GET_USER_DATA, { variables: { id }, }); if (loading) return <p>Loading...</p>; if (error) return <p>Error :(</p>; return ( <div> <p>ID: {data.user.id}</p> <p>Name: {data.user.name}</p> <p>Email: {data.user.email}</p> </div> ); } export default UserData;
- GraphQLクエリの作成とデータ取得:
@apollo/client
からuseQuery
をインポートし、graphql-tag
を用いてGraphQLクエリを作成します。useQuery
フックを用いてデータを取得し、ローディングとエラーハンドリングを行います。
まとめ
Next.js 13の新しいアップデートでは、MUI, Emotion, Apollo GraphQLとの統合がさらに進化しました。
この記事では、それぞれのライブラリとの統合方法と具体的なコード例を3つずつ紹介しました。
これらの知識を利用して、Next.js 13での開発をさらにスムーズに行いましょう。