100歳まで生きる理由
「人生100年時代」と、よくいいます。
しかし、なぜここまで平均寿命が伸びてしまうのでしょうか。
医療におけるテクノロジーの進歩が原因です。
これまで、疫学(集団の病気を研究する学問)では、「乳幼児の腸や肺」、「中高年の血管」と発展してきました。
そして現代では、「高齢者にまつわる病気」が大きなテーマとなっています。
「バイオテクノロジー」や「ナノテクノロジー」などがそれです。
※バイオテクノロジー(生物の機能を生活に役立たせる技術) ※ナノテクノロジー(目に見えない世界での技術) ※これらの研究が進むことで、細胞の老化を止めたり、細胞の自己修復を行う事が可能になる
これから生き続ける限り、このような研究の恩恵をうける可能性が格段に高まります。
※1997年生まれの50%→101〜102歳まで生きる
私たちは、「健康に老いる」事が重要になっていくわけです。
無形資産
100年において重要なのは、健康だけではありません。
「無形資産」も必要となります。
無形資産とは何か。
そもそも、資産には、「有形資産」と「無形資産」があります。
「有形資産」は、ふだん「資産」と聞いた時に思い浮かべる、金融資産や、不動産などのことを指します。
一方、「無形資産」は、目に見えない資産のことです。
具体的には、「生産性資産」と「活力資産」、「変身資産」のことを指します。
「生産資産」は、それまで何かを生み出す行為、スキルのことです。
「活力資産」は、健康な肉体や、健全な人間関係のことです。
「変身資産」は、人とのつながりと、柔軟な思考のことをです。
大多数の人が、100歳まで生きる、という状況がまだ具体的にわかりません。
日本でも、転職が常識になっているかもしれません。
その時、いざ50歳で仕事を変えようとした時、無形資産は、有形資産以上に大きなパフォーマンスを発揮してくれます。
おわり
完璧な未来は、誰も予測することはできません。
しかし、たくさんの正確な情報で、可能性の高い未来を予測することはできます。
確かに、一般の人がそのような研究をすることは難しいです。しかし、本書のような本によって、私たちも、可能性の高い未来を見ることができます。
そうなった時、私たちがすべきなのは、今の自分を見つめる視点です。
100歳の自分はどうやって生活しているのか? その時に、どのような人生を歩んでいてほしいか?
そんなことを考えるきっかけになれれば幸いです。
ボーナストリビア:医者は自分を診察できない!
みなさんも一度は、考えた事があるのではないでしょうか。
「お医者さんって、自分で風邪とか熱とか治療できて、いいなぁ〜」
しかし、それは違うのです。
実は、医師が自身を診察し、治療を行なう「自己診療」は、法律で認められていません。
なら、「自費診療(全額負担)」にすればいいのでは? と思われたかもしれない。
しかし、これも法律によって禁じられています。
医師法 17条は「医師でなければ、医業をなしてはならない」とあるのです。
というわけで、「お医者さんも、病気にかかったら、お医者に医師に診てもらう」と言うお話でした。