モノではなく本質を!
特定の商品に対し、売上を伸ばそうと考えた時、私たちは、2つのレンズでそれを捉えます。
一つは、「プロダクトのレンズ」です。
これは、商品自体に目がいき、この商品をより良くするためには、どうしようとばかり考えてしまうことです。
「サイズを大きくすべきか?」 「ラインナップを増やすべきか?」 「価格を低く設定すべきなのか?」
こんな考えに囚われるのが、「プロダクトのレンズ」です。
そしてもう一つが、「ジョブのレンズ」です。
このレンズは、その商品の本質を見抜きます。
つまり、「この商品は誰のどんなジョブを片付けるためにあるのか?」を考えるのです。
ジョブを見抜くには?
では、「ジョブのレンズ」を持つためにはどうすれば良いのでしょうか。
それは、未来と現在の引き算を考えてみることです!
そもそも、人々の「ジョブ(ニーズ)」は「望ましい状況」と「現状」との間に発生します。
ので、私たちが日常生活で、不便だと感じていたり、こうして欲しいと思っていることを、現状と比較することで、どんどんと「ジョブ」を見抜くことができるのです。
おわり
「成功する組織はジョブを中心に築かれる」
多くの企業は、この「ジョブを見抜く」という行為を非常に不得意としています。
例えば、日本のテレビリモコン。
ボタンが多すぎると思いませんか?
使ったことがないボタンが多いのではないでしょうか?
一方、FireTVstickやAppleTVのリモコンを見てください。
ボタンが非常に少なく、コンパクトであることがわかると思います。
これは「リモコンを少なくし、快適かつ、簡単に操作できる」というジョブを叶えています。
にもかかわらず、日本の企業は、今でも会議の議題で上がるのは、「どんなボタンを増やすべきか?」ということだという話を、私は、大学の講義で聞きました。
ジョブを見つめ続ける!
これが最も重要なことなのです。
ボーナストリビア:「コツをつかむ」の「コツ」とは?
「コツをつかむ」という言葉を、私たちはよく使います。
ただ、この「コツ」という言葉の意味を、ほとんどの人は知らないのではないでしょうか?
「コツ」は、漢字で書くこと「骨」になります。
つまり、「コツ」の語源は、読んで字のごとくホネのことなのです。
「骨」は、体を支える大事な部分で、人間にとってなくてはならない存在です。
このことから、「骨」という字は人間の本質的なもの、中心的なものだとみなされるようになりました。
そして、これが転じて、「骨 =勘所」という意味で使われるようになったのです。
こうして、「コツをつかむ」という言葉が、「物事の芯をつかむ」「本質を会得する」という意味で使われるようになったのです。