[味見小説] 『化物語(上)』八九寺真宵 編 —— 失礼、噛みました。

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本日は、前回の「『化物語(上)』戦場ヶ原ひたぎ編」の後編ということで書いていこうと思います。

皆さんもアニメやドラマなどで、自分の好きなキャラや役者さんなどがいると思います。

僕の場合、「八九寺真宵(はちくじ・まよい)」が、この物語シリーズにおけるそれです。

キャラクター |<物語>シリーズ セカンドシーズン
西尾維新アニメプロジェクト:<物語>シリーズ セカンドシーズン 2013年7月より放送開始

ちなみに、他には「忍野忍(おしの・しのぶ)」と「斧乃木余接(おののき・よつぎ)」が大好きです。

と、内輪の話になってしまいました。

あらすじ

登場人物

●阿良々木暦……春休み、吸血鬼に出会い、半妖の吸血鬼になった。
●戦場ヶ原ひたぎ……中学時代に、カニの怪異に出会い、体重を取られる。
●八九寺真宵……小学5年生のツインテールの女の子。道に迷っているところを、阿良々木に助けてもらう。

あらすじ

母の日。阿良々木暦は広い公園のベンチで一人座っていた。
一人、暇をしていたところに、たまたま近所を散歩していたという戦場ヶ原に遭遇にする。
それから、二人は公園のベンチで楽しく、会話をしていた。

すると、阿良々木は、一人の少女が出入り口付近で、道に迷っているのに気が付く。
阿良々木は、戦場ヶ原にそのことを尋ねると、「私には見えないわ」と彼女は答えた。

阿良々木は一人、少女の元へ話しかけに行った。
すると少女は、「話しかけないでください。私はあなたのことが嫌いです」と言い、阿良々木の助けを断った。

それでも阿良々木は、無理やり目的地を聞き出し、目的地まで案内してあげることになった。
しかし、いつまで経っても目的地には辿り着けない。

そんなとき、彼女は言った。
「お母さんのところには——辿り着けません」
「わたしは——蝸牛の迷子ですから」

好きなシーン

「どっちが悪いかなんて問題ではありませんっ! たとえ私が悪いとしても、それでも私は多大なるショックを受けたんですっ! ショックを受けている女の子を前にしたら、自分が悪くなくてとも謝るのが大人の男ではないのですかっ!」
「大人の男は、謝らない」
 僕は声を低くして、言った。
「魂の価値が、下がるから」
「格好いいーっ!?」
「それとも、八九寺は謝られないと許せないというのか?謝ったら許してやるなんて……そんなの、相手が格下でない限り寛容になれないってことじゃないか」
「なんと、わたしが非難される立場に!? 盗人猛々しいとはこのことです……もう本気で怒りました……温厚なわたしですが、仏の顔もサンドバックですっ!」
「ありえない温厚だな……」

これは、阿良々木と八九寺が口論をしている一場面です。

僕、このシーンがとっても好きなんですよね。

小学五年生と高校三年生の会話とは思えないギャグセンスの高さですよね。

八九寺のボケも、阿良々木のツッコミも最高に面白い。

こんな場面が永年続く小説ってあんまりない気がします。


「真のロリコンは、決して自身をロリコンとは認めないどうです。何故なら彼らはあどけなき少女を既に立派な大人の女性として、認めているのですから」

これは、八九寺が、阿良々木に対しいてロリコンの疑いをかけた時の言葉です。

なんだか時々、「自分は一体、なんの本を読んでいるんだ?」と言った時間がきます。

だからこそ、面白いともいえますが(笑)

この文章が真理だとすると、世の中のほとんどの人はロリコンですね!


「お母さんのことが、好きなんだよな」
「ええ、好きです。もちろん、お父さんのことも好きです。お父さんの気持ちだってわかりますし、決して、望んでそういう結果になったわけじゃないことも、わかっています。お父さん、色々とあって、大変だったんです。ただでさえ、一家の大黒天だったのに」
「お前のお父さんは七福神のメンバーなのか……」

これは、八九寺が自分の過去について語っている場面です。

結構シリアスな場面なんですが、たまにこのような逆が入ってきて、ついニヤけてしまいます。

物語の緩急がすごいなと思わされるシーンです。

おわり

物語シリーズは、他の小説とは異なり、二段組の構成になっており、文字もかなり多く、その上結構な分厚さなので、あまり原作を読んでいる人はいないと思います。「集中力がもたない」と以前、友達に言われてしまいました。

そんな方はぜひアニメからでも物語シリーズを見ていただけたら幸いです。

ラノベは漫画と違って、まだ多数の人たちからは忌避されています。
しかし、ぜひそんなことを言わず、見ていただきたいです。

僕が小説に、ひいては読書にハマるきっかけになった一冊です。

活字が苦手な方もぜひ、アニメをご覧になって、感想をなんかを知らせてくれたら嬉しいです。

最後までお読み頂きありがとうございました。