「まことに小さな国が、開化期を迎えようとしている」
まずはこちらの動画をご覧ください。
僕は小学生の頃に、『坂の上の雲』という作品に、テレビの中で出会いました。
そう、大河ドラマです
内容はよく理解できませんでしたが、とにかくセリフが、文章が、ナレーションが、音楽がとてもかっこよかった、それだけは覚えています。
最初に渡辺謙さんのナレーションを聞いた時は、鳥肌が立ちましたね。
それに、司馬遼太郎さんのこの「はしがき」が端的で非常にわかりやすいのもいいですね。
僕とかが書くとしたら、無駄なことをたくさん書いてしまいそうです。
「誠に小さなこの国、日本が、開花期を迎えようとしていた」
みたいな感じになると思いますね。漢字だらけになるわ、「開化」は「開花」としてしまうわ、「むかえる」を「迎える」にしてしまうわ、散々になってしまうと思います。
司馬遼太郎さんの、訓読点の打ち方や平仮名へこだわり(「思い」は必ず「おもい」と記すなど)など、一文字一文字に魂が注がれてる感ん字です。
彼の全てがこの一文に凝縮されていると思いました。
まだ小さく、言葉もよく知らない子供にも、このようなオーラというか、魂というか、気持ちというか、そんなものが伝わるのだなとおもいました。
かっこいいですよ、この一文。
今回は、これを、この思いを、どうしても伝えたく、記事を書いた次第です。
おわり
ということで、ここで終わりにしてもいいのですが、やはりもう少し、何かを話そうと思います。
最近ふと、ニュースを眺めていた時、こんな記事が目に入ってきました。
「子供の76%が県外地からの移住者」
これは長野県にある小学校の記事でした。
名前は「学校法人茂来学園 大日向小学校」というらしいです。
生徒数は三十八人で、少ないと思われるかもしれませんが、開校当初は八人しかいなかったことを考えれば、そんなことも言えません。
この学校の特徴としてあげられるのが、「イエナプラン教育」というプランにあるそうです。
「イエナ」
うん。喉元まででかかっているが、意味が思い出せない、といった感じの言葉だと思います。
意味を聞かれれば、「いえいえ、意味は言えないですよ」と、つい答えたくなってしまう言葉でもありますね。
イエナとは、フランス語で「海軍の艦隊」とうい意味らしいです。
はい、全く知りませんでした。
僕がこのニュースの話を友達に話した時
「いやー、どうやら最近、日本にもイエナプランがやっと持ち込まれたらしくてさ……て、あれ?もしかして、イエナって言葉知らない感じ?あれ、あれれれ?」
てな感じで、知識をひけらかした覚えがあります。
「イエナプランってのはねー、昔フランスで海軍が使ってらプランのことでだね……一人一人にあったプログラムを組んで、それぞれのアインデンティティを大切にするプランのことだよ」
見たな感じで、記事でサライ読みした断面をどうにかくっつけて、説明しました。
ですが蓋を開ければ、全然違いました。
今回のこの「イエナプラン教育」というのは、「艦隊」という意味とは、全く関係ありませんでした。
ドイツのイエナ大学の教授が行った実験だったことからそう名付けられたそうです。
さらには、ドイツ発祥でオランダで発展したプランだと言います。
フランスは全く関係ありませんでした。
イエナプラン
と、結局、イエナラントはなんなのかと言う説明がまだでした。
イエナプランとは、
「子供一人に一人の個性を尊重し、それを伸ばしていこうとする教育方針」のことです。
アニメで例えるなら、『僕のヒーローアカデミア』と言う作品が、まさに、このプランの体現をしていると言えます。
映画で例えるなら、………………すいません、思いつきませんでした。
終わり
日本の教育制度も、やっと変化の兆しが見え始めました。
「ゆとり教育」「働き方改革」などと、なんだかよくわからないことをやってきましたが、改革は実際に起きたかと言われれば、今の現状が示す通りです。
これから、大日向小学校のような学校が、中学でも高校でも、そして大学でも、普通になれば、日本は大きな成長を遂げるかもしれません。
そう、今。
まこと小さなこの国が、開化期をむかえようとしているのです!