不可算名詞と可算名詞。
懐かしい響きですね。
英語の勉強でbe動詞と一般動詞の次につまずく難所ですよね。
「数えられるかどうか」で不可算名詞か可算名詞かを区別するのだと僕は学生の時に教わりました。
ただ皆さんも思ったでしょう。
「いやmoneyは数えられるじゃん!」と。
この疑問を携え、先生に物申しに行くと、「これはルールなのです。覚えなさい」と言われます。
こういうことがあるから、困りますよね。
ですが、今回はそんな皆さんの、過去のシコリを取り除いきたいと思い執筆します。
(参考文献)
moneyは「お金」ではなく「お金たち」
そもそもお金と言われて私たちが思い浮かべるのは、
百円玉の桜花か、
十円玉の平等院鳳凰堂、
それともフリーメイソンの陰謀が隠れいている千円札か、
このどれかだと思います。
しかし、moneyはこれらのようなものを指しません。
英語の場合、我々が想像した上記のお金たちは、さらに細かく区別されています。
100円玉や10円玉は、英語では「coin」といい、「硬貨」のことを言います。
また千円札や一万円札は、英語では「bill」といい、「紙幣」のことを言います。
そして、「お金」という意味である「money」は、この「硬貨」と「紙幣」とを合わせたもののことを指ます。
そのため、moneyは不可算名詞とし扱われるのです。
以上のことから、可算名詞と不可算名詞の区別は以下のように結論づけることができます。
「一種類のものしかなく、かつ、一つ二つと数えるもの」である場合は、可算名詞。
そうでなければ不可算名詞。
例えば、家具を意味する「furniture」は、不可算名詞です。
確かに、一つ二つと数えられるかもしれません。
しかし、家具は一種類と特定することができなません。
だから、「furniture」は、不可算名詞になるのです。
では水を意味する「water」はどうか。
これももちろん不可算名詞です。
確かに、一種類しか存在しませんし(英語はお湯や冷水などの区別がない)、グラスを用いれば、一つ二つと数えることもできるかもしれません。
しかし、逆に言えば、もしグラスがなければ、水は数えることができません。
だから、a glass of wateと表現するのです。
まとめ
言葉はその国の文化や風習を表してくれます。
例えば日本には「星の名前が少ない」という特徴があります。
金星、土星、太陽、といった言葉は全て、漢語、つまり中国から由来しています。
「昴(すばる)」だけが日本人が唯一考えた星の名前です。
これは、日本人が、空をあまり見いなことに起因しているのかもしれません。
他にも、「鉱物の名前」(金、銀、鉄、銅)は大体が漢語由来ですし、「人間の体の部位の違い」についても日本人は大雑把です。
日本語では「窓から首を出す」と言っても通じます。
しかし、英語で「窓からネックを出す」とは言いません。
また一方で「植物の名前」は大変多いですね。
これはさすがと言わざるをえません。
それと特に、「身分の違い」については日本人はうるさいですね。
例えば、「妻」という言葉。
これは身分人よって様々な言葉に言い換えることができます。
夫人、家内、細君、女房、嫁、奥様、奥方、妃、ご令閨(れいけい)、おかみさん、ワイフ、マダム、ベターハーフなどなど、
枚挙にいとまがありません。
我々がどんな価値観を持った民族で、またどん価値観が欠落した民族であるのか。
そう言ったことも、言葉から学べるかもしれませんね。