今回は、精神科医の樺沢紫苑(かばさわ・しおん)さんが書かれた『人生うまくいく人の感情リセット術』から「笑顔は10秒で感情をリセットする」をピックアップします。
10秒笑顔の効果!
最速、最短で、あなたの感情をリセットする方法があります。
それは笑顔を作ることです。
この根拠は、カリフォルニア大学が行なった研究です。
この研究では、被験者にある表情をつくってもらったときの、心拍数、体温、肌の電気信号、筋肉の緊張などを、測定し記録します。
ある表情とは、「笑顔」「恐怖」「怒り」の3つの表情です。
次に、顔の変化はつくらず、心の中でそれらの感情を思い出してもらいます。
すると、笑顔をつくると、わずか 10秒で、安心しているときと同様の身体的変化が出ることがわかりました。
また、ここでいう「安心したときの変化」とは、リラックス状態(心拍数が低下し、筋肉も弛緩した状態)のことを指します。
つまり、「笑顔」の表情をするだけで、リラックスができ、感情がリセットできるのです!
おわり
また、「体験・経験を思い出す」場合でも同様の効果が出ました。
しかし、効果が出るのに「 30秒」の時間がかかります。
また、「体験を思い出す」というのは、一度、心を落ち着かせる時間が必要だったりします。
一方、笑顔の表情を作るのは、すぐできますし、たった10秒でできます。
また、そのリラックスした後に、プラスして、過去の体験を思い出すこともできれば、更なるリラックス効果が見込めるかもしれません。
とにもかくにも、最強の感情リセット術は、「笑顔」です。 !
これから、何か困ったことや、苦しいこと、悲しいことなどがあった時、笑顔を作ってみるのはいかがでしょうか?
おまけ雑学: 「くちびるの色」は「血液の色」!
笑顔を作るときのポイントは、やはり口元です。
そしてその口元で一際目立つのが、「くちびる」です。
みなさんは、「くちびるの色」が日によって違う! という経験をしたことはないでしょうか?
その原因は「血液の色」に関係がありました。
そもそも、この「赤いくちびる」というのは、人間だけが持っているものです。
皮膚は外側から、角質細胞が積み重なった表皮、神経細胞や毛細血管が走る真皮、皮下脂肪(皮下組織)という 3層構造になっています。
この構造は、くちびるもほかの部位の皮膚も同じです。
しかし、人間のくちびるは表皮が極端に薄く、そのほとんどが真皮で占められています。
そのため、真皮の毛細血管の中を流れる血液が、表皮を通り抜けて表面に透けて見えてしまう。
つまり、くちびるを赤く見せているのは、血液の赤い色なのです。
寒さや貧血の時に唇が白くなったり、辛いものや興奮をした時に唇が真っ赤になったりするのは、全て血液が原因だったのです。