寄生獣

エンタメ
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地球上の誰かがふと思った
「人間の数が半分になったらいくつの森が焼かれずにすむだろうか……」

地球上の誰かがふと思った
「人間の数が100分の1になったら
 たれ流される毒も100分の1になるだろうか……」

誰かが ふと思った。
「生物の未来を守らねば……………………」

——『寄生獣』第1巻冒頭より

寄生獣(1) (アフタヌーンコミックス)

寄生獣

さて本日は『寄生獣』です。

作者:岩明 均(いわあき ひとし)
連載期間:1988年〜1995年

上記の連載期間からわかる通り、めちゃくちゃ古い漫画です。
ですが、めちゃくちゃ面白い漫画です。
とにかく面白いです。

あまり好きな言葉ではありませんが、あえて使います。

「騙されたと思って読んでみてください。」

色々な解説動画や考察動画もありますが、漫画はやはり読まないと始まりません。

ですので今回は、ネタバレにならない程度に、第1巻から、私が好きなシーンを3つ紹介していきたいと思います。

ぜひ皆さんも実際に手に取ってみてください。

※本作品は、グロい描写も多々あります。
 お読みになるときはご注意を。

あらすじ

ある日、地球に謎の寄生生物が出現した。寄生生物は生物の体内に侵入し、脳を食べ、その生物の身体を乗っ取り、他の人間を次々と捕食する凶暴な知的生命体であった。

ごく普通の高校生・泉新一は、ある時、寄生生物(のちにミギーと名付けられる)に寄生されてしまうが、偶然にも脳への侵入は阻止する。

こんなところから物語がスタートします。


僕はこの作品に小学3年生の時に出会いました。
当時、1番の趣味は、ブックオフにいくことでした。
もちろん漫画を立ち読みするためです。

その時たまたま出会ったのが、『寄生獣』でした。
インパクトのある表紙で「面白そう」とページをめくると、僕の嫌いない虫ランキングトップ3に入っているナメクジみたいな生物がいきなり現れ、すぐ本を閉じ、元あった場所に戻したのを今でも覚えています。

小学生の僕にとっては刺激が強すぎたのです。

ですが、ブックオフを2〜3周しているうちにやはりまた読みたくなり、頑張って読んでみることにしてみました。

するとミギーと言う可愛いキャラが出てきたのです。

ナメクジに似てたけど、ミギーは違うと感じ、読み耽ってしまいました。
これが僕と寄生獣との出会いです。

この漫画から多くのことを学びました。

ミギーの姿に影響を受けすぎて、その日からたくさんの本を読むようになったのもその一つです。

読むといっても読むふりです。

毎日机に座り、ライトをつけ、目をキョロキョロさせながら本を読むふりをする。内容は全く理解できていませんでしたが、母親から「偉い」と褒められたりするから、ますます調子に乗ってしまうわけです。

ですが気がついたら、本を読むことが習慣になっていました。
驚きです。

ミギーありがとう。

閑話休題

3位 バカヤロー

『寄生獣」1巻より

「バカヤロー」と言葉は 
自分よりもバカな相手に使うべきだ

これは、ミギーが新一の同級生を殴った時に、新一が咄嗟に「バカヤロー」と叫んだ場面での言葉です。

何気ない一言ですが、それでも僕がこの言葉に大きな影響を受けました。

なんだか、カッコいいと単純に思ってしまいました。

そして、その日から僕は「バカ」と言われたらこれを言おうと決意し、今でも言っています。

「バカって言う方がバカなんですー」と、みんなが言ってる中、
僕はこの言葉を言いっていました。

もしかしたら、このセリフの、あまりのカッコ良さによって、僕は色々な人から告白を受けたのかもしれません。

2位 怒る?

『寄生獣』 1巻より

怒る?
私はそんなにヒマではない
次の手を考えなければ……

これは敵が学校に襲撃してきた時にミギーが発した言葉です。

「嫌われる勇気」と言う本に「感情はコントロールできる」と書かれています。
誰しも「怒り(感情)」はするが、近くにあるナイフでその人を刺そうとは考えない。だから感情はコントーロールできると言うのです。

「怒る」という行為は、もしかしたら、ヒマな人がやる行動かもしれないとふと思ったりしました。

もちろん、このセリフも小学生の時に、ジュゲムを覚えるより先に暗唱していたことは語るまでもありません。

1位 悪魔

  『寄生獣』1巻より

シンイチ……「悪魔」と言うのを本で調べたが……一番それに近い生物は人間だと思うぞ……

人間はあらゆる種類の生物を殺し食っているが
私の「仲間」たちが食うのは
ほんの1〜2種類だ……
質素なものだ

ミギーはいつも僕に、パラダイムシフトを起こしてくれます。

「なぜそう考えるのか?」「僕たちの常識こそが非常識なのではないか?」そんなことを考えさせてくれる漫画です。

本当に考えさせられる漫画です。

そして今回もミギーは、我々の常識的な考え方に、パラダイムシフトを起こします。

上記の言葉は、ミギーのことを世の中に発表すると言い出した新一に対し、ミギーが反対した時の場面です。

このシーンを読んだ時、
「人間は結局、『自分さえ良ければいい』と考えて生きているのだな」
と感じました。

よく「地球にやさしく」なんていいますが、それは結局自分たちが住みやすい、暮らしやすい環境を整えるためであって、地球のためではない。

地球を良くするために、自然や動物を犠牲にすることは厭わないが、いざ矛先が自分の方に向くと、こういう。

「悪魔だ」

「「偽」は「人為」と書く」なんていうが、
やはり人が行うことは全て偽善なのかもしれませんね。




最後まで読んで頂き、ありがとうございました。