[ひと息読書]「DIE WITH ZERO」やりたいことには賞味期限がある

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自分に忠実に生きればよかった

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

本書は「ゼロで死ね」をテーマに書かれた本です。

もちろん、「死ぬ前に財布の中を完全に0にすることは不可能だ」と本書でも書かれています。しかし、「ゼロで死ぬ」という目標を持つこと自体があなたを正しい方向に導いてくれます。

死ぬとき、「もっと働いていればよかった」と後悔する人はいないはずです。

「何も考えず、貯金し、できるだけ貯蓄を増やそうとしていた人生」を変えるべき時が今です。

一緒に最高の人生を送りませんか?

リスクに恐怖するあなたへ

「薬」という文字を逆から、カタカナで読んだだけの言葉にもかかわらず、「リスク」という言葉は我々を不安にさせるのが得意です。

その反対の、「安定」という言葉は我々に安心を与えてくれる。

カタカナじゃないし、なんといっても「あんてい」とひらがなで読むとなんと可愛らしい響きだろうか。うっとりしてしまう。

そのため、我々は「『安定』しているが充実感を得られない道」を選ぶのが得意だ。

「『リスク』はあるが、経済的、心理的にはるかに大きなやりがいが感じられる大胆な道」は恐怖しかない。

僕の周りの人たちも、「公務員が『安定』していていい」と口を揃えて言い、僕の父も、「公務員になりなさい」と一時期、毎日のように言ってきた。

育った環境や周りの人、今までの時間の使い方によって、その人のリスクに対する考え方は人それぞれです。それに、生まれつきのリスクの許容度にも違いがあります。

まずは「あなたがどれだけのリスクをとれ、行動に移せるか」が重要です。

これからリスクを取るあなたへ、本書では、3つの言葉があなたの背中を押してくれます。

リスクを取るあなたへ

1 リスクは人生の早い段階にとった方がいい

あなたがどれくらいのリスクを取ろうが、どんな大胆な行動を計画していようが、とにかくそれは「早いければ早いだけ良い」

若い頃の方が失敗のダメージは少なく、成功して得られるメリットが大きくなるからです。

2 リスクを取らないリスク

リスクを取らないことによって生じるリスクについても、しっかり考えるべきです。

大胆な行動を取らず、同じ場所に留まることで安全に思えるかもしれないが、それによって失ってるかもしれない可能性にも目を向けるべきです。

例えば投資。
投資していれば、2000万円を得られたかもしれないのに、投資をせず、安定を求めて生きていれば、それは「2000万円の損」をしたのと同じことです。

ぜひ皆さん、「リスクを取らないことでのリスク」をもう一度深く考えてみましょう。

3 「リスクの大きさ」と「不安」を区別すべき

人は不安に襲われると、実際のリスクを過剰に大きく評価してしまう。

リスクを「不安」にとらえる癖がある人は、まず、考え得る最大のシナリオを頭に浮かべましょう。

そして、それに対する安全策を検討するのです。

すると案外、想像した最悪のシナリオも、「最悪」と言うまでではないと思えてくるはずです。

そうなることで、リスクととることでのプラスの面も、よく見えてくるはずです。

また、これらは主に若い人たちへのメッセージだが、若くない人たちも時には大胆にリスクを取るべき時があります。

それは「苦労して稼いだお金をいつ使うかを判断するとき」です。

「相続」いつやるの?

「ゼロで死ぬ」の話をした時の質問として、「遺産相続」の問題が上がると思う。

「子供に残すお金がゼロになってしまってはダメじゃないか?」と。

だが本書は、遺産相続もろもろ全部含めて、「ゼロで死ぬべきだ」と述べられている。

そもそもなぜ相続は、自分が死んでから行わなければならないのだろうか?

例えば、90歳で死んだ人の遺産を相続した時の場合。

遺産を受け取る人の年齢は多分60歳から70歳くらいの人たちではないだろうか?

この状況をよく想像していただきたい。

60歳や70歳で大金をもらえて、我々が嬉しいだろうか?

もちろん、金はあって困るものではないし、嬉しいのは確かだが、そこまで喜べないのではないだろうか?

この頃になると、お金の価値が非常に減少する。

「大学生時代の1万円」と「60歳をすぎた人の1万円」の価値はどちらが大きいでしょうか?

500円の予算で、遠足のお菓子を買うのに全力を注いでいた小学時代。
バイトで頑張って貯めた5万円で、友達と貧乏旅行をした大学時代。
投資で貯めた5000万という数字を眺める老後。

人にとってのお金の価値は、成長するごとに減少します。

小説が人に読まれないとただの紙束であるように、お金は使わないとただの紙切れでしかない。

そしてお金のパフォーマンスをよりたくさん発揮できるのは、若い時です。

相続を早い段階、25歳から35歳と、社会人としてある程度軌道に乗り始めた時にするのが、有意義であると本書では書かれています。

そしてこれは、相続をする側にとっても意義のあることです。

人が最後に価値を見出すのは、「思い出」だと本書には書かれています。

「大学時代に資格を取るために、全てを捨てて勉強したこと」
「結婚をするために、何十人という人にアタックしたこと」
「家族と旅行で北海道に行ったこと」

人は、自分が今までしてきた「経験」を「思い出」として、何度も甦らせることができます。

相続においてもそうです。

自分が死んだ後に、自動的に行われるよりも、

自分が生きている間に、自分の「経験」としてお金を相続することで、それ自体が「思い出」になるかもしれないし、また、そのお金に使って、息子からプレゼントが送られてきたりと「新たな思い出」ができるかもしれません。

結局、最後に残るのはそういった目に見えない、人間だからこそ、我々だからこそ、感じ取ることができる「価値」です。

本来目に見えないはずの「価値」というものに、現代の我々は「お金」という道具を用いることで、「価値を見える化」してしまった。

ですが、結局、我々が本当に価値を見出せるのものは、「価値あるもの」だけである。

人は本来、死を恐れていません。

死ぬまでの過程を恐れているのです。

安らかに死ねるのなら、「死」は人にとって、幸せなことだから。

最後に

本書によれば、死ぬ直前に最も後悔することは、「自分に忠実に生きればよかった」という後悔だそうです。

「ゼロで死ぬ」ALL OUT、全力を出し切って死ぬ。

あなたは今、全力で生きていますか?

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