おはようございます。
本日はナポレオン・ヒルの著書『成功哲学』について書いていこうと思います。
「聞いたことあるけど、何した人?」という方のために、ナポレオン・ヒルの略歴を以下に記します。
●1908年、駆け出し雑誌記者時代、アンドリュー・カーネギーと出会う。
●万人が活用できる成功の秘訣の体系化に着手。(カーネギーの要請)
●著名な500名以上の各界成功者が共同作業に携わる。
●20年後の1928年、初期プログラム完成。
●再び検討を重ねて52年後の1960年、遂にPMAプログラムを完成(80年後の1988年に新版完成)。
●ウッドロー・ウィルソン大統領の広報担当補佐官、フランクリン・ルーズベルト大統領の顧問官を務める。
●講演家としても活躍。
●大富豪の一人としても、その名を残している。
●ナポレオン・ヒル財団設立後、1970年87歳で没。
本書は、ナポレオン・ヒルが50年以上にわたり練りに練ったノウハウが凝縮されています。
そして、そのノウハウが現在に至るまで絶大な支持を得続けているのは語るまでもないでしょう。
人生において本当の成功とはなんなのか?
究極の思考法とはなんなのか?
現在の自己啓発本の本家本元。
人生で一度は読んでおきたい一冊です。
「あなたがその気であるならば、本書を十二分に活用することにより、成功と心の平安をともに獲得できることをお約束する」
(本書より)
本当の成功とは何なのか
本書では成功の定義について様々な書かれ方をしています。
それらを一言でまとめると以下の通りになります。
「成功とは、他人の権利を尊重し、社会に反さない、自ら価値を認めた目標(願望)を、黄金律にしたがって、一つずつ実現していく過程」
「黄金律」とは、「自分にして欲しいことを他人にもそうしてあげる」という考え方です。
この考え方は、様々なところでいろいろな表現がされています。
●聖書 「己の欲するところには、これを施せ」
●エジプト碑文 「彼は自分自身にとって望ましいと思う善を他の人のために求めた」
●孔子 「己の欲せざること人に施すなかれ」
●アリストテレス「我々は世間が自分にしてほしいように、世間に対して振る舞わなければならない」
少し話が逸れました。「成功」についての話に戻ります。
先程の定義において一番重要なのは、「過程」という言葉です。
確かに、ひろゆきさんの著書『1%の努力』のように、「結果が全てです」と強く書かれた本もたくさんあります。
実際、結果を残した者が多く稼げる、収穫逓増の社会が現代の資本主義です。
しかし、裕福であることが成功ではないこともまた真実です。
その上で本書では、成功する上で一番大切なことは「満たされること」だと、書かれています。
「自分の心を独立国にする」
「恐怖に勝つ」
「有益な金は有益な仕事から得られる」
「逆境は貴重なレッスン」
などたくさんのことが書かれていますが、これらを全て集約すると、「過程によって満たされることが大事」ということになります。
人間は結局、隣の芝生が青く見える生き物です。
金持ちは貧乏人を羨み、貧乏人は金持ちに憧れるのが世の常。
たとえ、FIREでき、残りの人生、Netflixを一生見続けても、充分に暮らしていける生活を手に入れたとしても、いずれ飽きます。
そして今度は忙しくしている人が輝いて見えるようになる。
今の生活を手に入れるために全力で働いていたのに、皮肉な話です。
「結果が全て」という言葉を借りるなら、
「結果も含めた過程が全て」というのが、本当の成功なのかもしれません。(あくまで僕の見解です)
最後に
本書を読んでいると、「当たり前じゃん」「そんなの知ってるよ」といった気持ちになることが多々ありました。
ですが、それこそが、真理なのかもしれません。
我々は、他人と比較することや、他人の物差しで成功を図ることに慣れすぎています。
それが我々の「当たり前」にモザイクをかけてしまう。
「成功とは何ですか?」と問われれば、ほとんどの人が「お金持ちになること」と答えるでしょう。
ですが本当にそうでしょうか?
南アジアに、ブータン王国という国があります。
「幸福度 NO.1」を誇る国です。
人口は76.5万人とされ、高知県とほぼ同じくらいです。
面積は38,394kmで、九州とほぼ同じです。
人口密度は18.2(人/km2)、日本の約20分の1程度。
GDPは日本の20分の1。
にもかかわらず、ブータン王国は、世界一幸福な国とされています。
我々はもっと、この現実と真摯に向き合う必要があります。
昔、学校で出された「将来の夢は何ですか?」という宿題に、僕はたくさんの夢を書きました。
「気楽に過ごすこと」「サッカー選手」「宇宙飛行士」「漫画家」「警察官」などです。どれもそのとき興味があったことを片っ端から書いていきました。
ですが、幼稚園で、僕が一番最初にみんなの前で発表した夢はもっとシンプルでした。
「幸せになること」
これは、僕が「幸せ」「幸福」「運」「ついてる」といった言葉をずっと聞かされながら育てられてきたからだと思います。
「三子の魂百まで」という言葉があります。
まだ、世間も、言葉も、文字も、何も知らない幼稚園児の頃の夢。それこそが、その人の本質なのかもしれません。
僕は今でも「幸せ」こそが全てだと思っています。
「将来の夢」も「目標」も「抱負」もすべて、行き着く先は「幸せ」になることです。
これが僕の「成功哲学」だと、本書を読んで、強く感じました。
皆さんの成功哲学は何ですか?