今回は「不動産投資」について書いていこうと思います。
「夢のマイホーム」なんて言葉もありますが。
果たしては、その言葉は本当なのでしょうか。
今回はそんなお話です。
(参考文献)
これから先の未来を見よう
この記事の結論は、家は「賃貸」にしよう!、です。
以下で詳しく、その理由について書いていこうと思います。
まずは、「これから先の不動産投資がどうなるか」について、考えていきましょう。
コロナでも元気な金融経済
現在、コロナの影響で、旅行や買い物をする人は、ほとんどいなくなりました。
そこで、その消費の冷え込み対策として、世界政府はバンバンお金を刷りました。
しかし、消費は一向に活発にならない。
そんなコロナ禍で、消費が下火となった実体経済とは対照的に、活発になった経済があります。
金融経済です。
上記の政策で、バンバン刷ったお金は、大部分が「株式経済」へと流れました。
そのため、コロナ真っ只中で消費が冷え込んでいるにもかかわらず、アメリカや日本の株式経済は「史上最高値更新!」なんて状況になっています。
実体経済は微妙なのに、金融経済は元気といった、不可解な状況になっているのが現状です。
これからの「不動産投資」はどうだ?
株価が上がったら次に上がるのが、「不動産」というのが、金融経済における自然な流れです。
そのため、これから、短期間には不動産は上昇すると予想されます。
しかも、日本は「安い国」です。
物価や給料が安いだけでなく、土地の値段も安い。
ニューヨークや香港、シンガポールといった、海外の似たような都市と比べて、まだ全然安いのが、日本の「不動産」です。
しかし、それは直近5年、10年ほどのお話です。
50年後には、ほぼ確実に、価値が下落します。
その理由の一つは、「人口減少」です。
2040年、日本の人口は、ほぼ確実に1500万人減少すると言われています。
これは、千葉県と神奈川県の合計人口と同じくらいです。
それほどの人口が減れば、当然不動産のニーズも下がるので、価値は、どんどん落ちていきます。
これは、数十年後の未来に確実に起こる現象です。
「マンション投資」はヤバい!
そしてさらに深刻なのが「マンション投資」です。
マンションは、メンテナンスさえされれば、100年くらいは価値があり、資産価値が高い投資として有名です。
ですが、これは、「メンテナンスさえされれば」のお話です。
マンション投資では、「メンテナンス」のために、毎月、「修繕積立金」というものを住民から徴収しなくてはなりません。
しかし、その「積立金」が高いと、買い手がつかない。
結果、「積立金」を安く設定するといったマンションが増えてきています。
『2040年の未来予測』という本によれば、
全国の75%もの「修繕積立金」が、国が定める水準を下回っているそうです。
つまり、4件中3件が、修繕のための資金を、準備できていないというのが、現状です。
また話はこれで終わりません。
たとえ、修繕資金が準備できても、マンションの修繕には、「住民の5分の4」の同意が必要です。
これから数十年そこで暮らす若者と違って、そこに住んでいる高齢者の人たちにとって、修繕するメリットがほとんどありません。
そのため、これからの「マンション投資」は、非常にリスキーな投資と言えるでしょう。
災害大国に日本
「夢のマイホーム」が「悪夢」になるかもしれない理由はまだまだ存在します。
それは「災害」です。
ちょうど今年で、東日本大震災から10年が経過しました。
しかし、現在、東日本大震災より、さらに恐ろしい災害が近い将来、起こると言われています。
「南海トラフ地震」も「首都直下型地震」も「富士山の噴火」も30年以内に、70%以上の確率で起こると言われています。
そして特に恐れられているのが、「南海トラフ地震」です。
もし南海トラフ地震が起こると、日本はもろにダメージを喰らいます。
その被害状況は最悪で、
東日本大震災の時は、死者数が約2万人でしたが、
南海トラフ地震の場合は、死者数は30万人にも及ぶと予想されています。
しかも、死者数だけでなく、経済損失も最悪です。
被害総額は約220兆円と予想されています。
日本の国家予算が大体、一年で100兆円ですので、二年間の予算がまるまる吹っ飛ぶ計算になります。
「南海トラフ地震」が起きたら、いよいよヤバいです。
台風
日本に多大な被害をもたらす災害は、「地震」だけではない。
「台風」もその一つです。
現在、南極の氷が溶けることが問題視されている「地球温暖化」ですが、我々、日本にとっても、他人事ではありません。
地球温暖化によって、海水の温度が上昇する。
すると、温度が上昇した水蒸気によって巨大な雲が作られ、それにより強い台風を引き起こされる。
最近の台風の頻度が多かったり、威力が強いのは、このためです。
台風は、経路がある程度決まっていて、その経路に当てはまらない国にはあまり関係ありませんが、日本はモロ直撃経路にあります。
「温暖化、氷溶けてヤベェ」とかいってる場合じゃ、ありません。
最後に
「災害大国」である日本。
「不動産」をするなら、メンテナンス費について、どうにかしないといけません。
「部屋埋まった。やったー」などと一喜一憂している場合ではありません。
優秀な不動産会社に任せているからといって、全てが上手くいくとは限りません。
このように、不動産投資は、非常に難しい投資です。
過去の統計で、ある程度の利益予想が立てられる株式投資とは違います。
またこれからIoT化もどんどん進んでいき、そういった面での改善費用などの問題も視野に入れなくてはなりません。
「不動産」投資のプロにでもならない限り、このような問題に対して、さまざまな対策を取ることは非常に困難です。
それなら、ほぼ確実に利益が得られると思われる、インデックスファンドに投資する方が、お金だけでなく、時間、労力、精神といった面で、たくさんのメリットがあります。
それでも、このような「不動産」投資に対するあなたの思い入れは、「不動」ですか?
(参考文献)