本日は、「ひろゆき」さんの著書「1%の努力」について書いていこうと思います。
努力について非常に考えさせられる一冊なので、ぜひ一度手に取ってみてください。
「ひろゆき」さんは、2000年代に「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」で成功を納め、今は英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人を務め、パリで余生のような暮らしを送る超有名人です。
そんな「ひろゆき」さんが、自分自身の「謎の生い立ち」に焦点を合わせ、人生において「どこ」が頑張りどころだったのか、ターニングポイントでどんな判断をしてきたのか。
本書では、その「考え方の考え方」の部分を掘り下げられています。
全体の流れとしては以下のようになっている。
序文 「1%の努力」とは何か
エピソード1 団地の働かない大人たち ――「前提条件」の話
エピソード2 壺に何を入れるか ――「優先順位」の話
エピソード3 なくなったら困るもの ――「ニーズと価値」の話
エピソード4 どこにいるかが重要 ――「ポジション」の話
エピソード5 最後にトクをする人 ――「努力」の話
エピソード6 明日やれることは、今日やるな ――「パターン化」の話
エピソード7 働かないアリであれ ――「余生」の話
この本の企画はどう始まったのか
著者「ひろゆき」さんは、作家としの仕事もされています。
しかし、彼自身が心から皆さんに書きたいと思ったことを書くと言うよりも、「こんな本を書いて欲しい」と依頼を受けた時に筆をとるそうです。
この点でも「ひろゆき」さんは他の人と、一線を画しています。
本書の企画は以下のようにして始まりました。
「99%の努力と1%のひらめき」
我々を励ましてくれる、エジソンの有名な言葉です。
しかし、ひろゆきさんは違う意味でこの言葉を捉えています。
「1%のひらめきがなければ、99%の努力はムダになる」
それにも関わらず、「努力すれば道が開ける」という表現で広まっています。
発明の世界では、出発点が大事です。
「光る球のようなものを作ろう」という考えが先にあって初めて、竹や金属などの材料で実験をしたり、試行錯誤を重ねたりする努力が大事になってくる。
「ひらめきもないまま、ムダな努力を積み重ねていっても意味がない。」
「耳障りのいい言葉だけが広まるのは、不幸な人を増やしかねないので、あまりよくない。」
このような思いから本書は書かれたそうです。
もともと「努力」の本で僕の好きな一冊としては、『努力不要論』という本でした。
ですが、本書を読んでからは本当に色々な考え方があるのだなと気が付かされました。
「ひろゆき」さんの言葉は、「とても面白い」と言うのが僕の受けた第一印象です。
今まで自分の中にあった、心のもやもやを、具体的な言葉に置き換えてくれる感覚です。
自分の今歩んでいる道に不安や迷いがある方は、一読の価値がある本です。
ぜひ読んでみてください。
ペタンク
皆さんは「ペタンク」というスポーツをご存知でしょうか?
主にフランスで行われており、鉄の球を砂場の上に投げ、サークルの中心を狙うスポーツです。
イメージがわかない方は、こちらの動画を見てみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=-SqNBCQYTp0
僕はあまり「天才」という言葉が好きではありません。
この言葉は何もしない人の言い訳のように聞こえるからです。
ですが、あえてこの言葉を使うのなら、
社会において「天才」と呼ばれる人間は
「出された成果物を社会がどれだけ受け入れられたか」
によって決まります。
例えば上記で挙げた「ペタンク」というスポーツを日本でやった場合、どうなるでしょうか。
「野球」や「サッカー」といったスポーツのように、プロとしてだけで飯を食うことは非常に難しいと言わざるを得ません。
「ペタンク」というスポーツができる人は、フランスでは「天才」と崇め奉られるかもしれません。
ですが、日本でこのスポーツができたところで、その人は「変人」でしかありません。
何かができても、それが生かせる環境や生かそうとしなくては、それは何もできないのと変わりません。
まず、これから努力しようとする事柄が、今の環境で生かせるかどうかを見極めることから初めてみてはいかがですか。
夢はいつまで経っても追える ——お金があれば
成功者とは、自分の能力を見極めながら社会のニーズに応えようとする者のことを指します。
僕は今まで、たくさんの記事で「お金が全てはない」「自分が本当にやりたいことをやるべきだ」というようなことをたくさん書いてきました。
しかし、僕たちは、お金を稼がなくては生きていけないのもまた事実です。
そして、お金の得るための努力には、自分の能力と社会のニーズを見極めることが何よりも重要です。
また、能力が高ければ成功するというわけでもありません。
ですから、本書では
まず安定収入を稼ぐ本業をしっかりとこなしながら、社会のニーズに合わせていくことが重要であると述べています。
「ひろゆき」さんは別の著書で、「人生なんて暇つぶしだ」といったことも書かれています。
暇を潰すことが人生である。
しかし、この暇を潰すこともまた難しいと思います。
暇を潰すには、まず「お金」と「時間」が必要だからです。
「夢」=「暇潰し」といったら反感を買うかもしれませんが、
「夢」でも「暇潰し」でも、「お金」と「時間」さえあれば何歳からでも挑戦することができます。
夢だからと向こうみずの行動を起こすのではなく、長い期間、「夢」に挑戦することも、「夢の実現」のためには重要なことだと本書で述べられています。
賞味期限がある「夢」は、もちろんそれまでにやるしかありません。
しかし、いつからでも挑戦できる夢は、まず安定した基盤を築いてから、いや築きながら「夢」に挑戦し続けた方が、ずっと成功確率は上がると本書では述べられています。
最後に
本書ではまた「努力できることは才能だ」とも書かれています。
努力することが得意な人もいれば、苦手ない人もいる。
「ひろゆき」さん自身は、後者だそうです。
「努力が苦手な人」は、「努力が得意な人」と同じ戦場で戦ってはいけません。
「努力が苦手な人」がとるべき行動は、戦略を練ることです。
自分だけが勝てる道、自分が楽できる道を、ひたすら考える。
そのための「努力」なら、どんな人も「99%の努力」をやらないといけません。
また、それで出た答えこそが、「1%のひらめき」なのかもしれませんね。
「努力」は、我々が「努力」と認識する前にもうそこにあるのかもしれません。