[体] 人間の削除機能 —— 我々は見たいものを見、聞きたいものを聞く

雑学
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人間の脳には、たくさんのフィルターが存在し、必要のない外部の情報はここで削除されます。

実際、我々は、外にある情報の極一部しか認識できていません。

ちなみに、脳科学の分野では、
外部から入ってくる情報を「RAS(網様体賦活系)」
意識されず脳から隠される情報を「スコトーマ(盲点)」
と言いうそうです。

では実際に、外部からの情報を、我々はどれくらい認識しているのでしょうか。

それを数値化すると以下のようになります。

※「外部からの情報」→「認識する情報」

視覚 1000万→40
聴覚 10万→30
触覚 100万→5
味覚 1000→1
嗅覚 1→1

人間のこのような「削除機能」は生存のためになくてはならないものです。

信号を渡るときに必要な情報は、隣に立っているおじさんのカツラの向きではありません。

我々の脳みそは、死なないために、無意識下で、情報に優先順位をつけています。(そもそも全ての情報を受け入れる容量を脳は持っていません)

そしてこれはまた、現代の我々に、時に大きな弊害となって襲ってきます。

ある偏った考えを持ってしまった人は、それと違った考えをフィルターにかけ、情報を入れなくしてしまうのです。

カメラが出ていたとき、我々は魂がすり抜かれると思っていました。
ゲームが出てきたときは、勉強の邪魔になると考え、iPhoneが出てきた時は、「そんなのおもちゃだ」と考えていました。

脳の「削除機能」は、人類が生き残るために欠かせないものでした。

ですが、現代のこの目まぐるし変化の時代を生きる我々にとって、この「削除機能」はむしろ、怖い存在だと言えるかもしれません。

(追伸)

上記のように、フィルターによってかなりの情報を削除しても、人間の脳みそは、身体全体の2割のエネルギーを消費しているそうです。

本日の名言

「偏見を捨てるのに、もう遅すぎるなんてことは決してない」

——ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(ヘンリー・デイヴィッド・ソロー)

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