「空気」とは何か
「空気」が読めない人を、「KW」と言います。
しかしそもそも、ここでいう「空気」とはなんなのでしょうか。
本書では、「空気」は三つの要素によって構成されていると考えられています。
それは、「状況」「解釈」「行動」です。
例えば、友達と映画を見た帰り道。(状況)
この時、相手がその映画のものすごいファンだった時、否定的なことをいうと、喧嘩になるかもしれないと考えます。(解釈)
そこで、「すごい面白かったね!」と答える。(行動)
これが「空気」が生成されるまでの流れです。
また、ほとんどの場合、「状況」だけで無意識に、反応してしまいます。
友達と映画を見たら、とりあえず「よかったね!」と答えると、思考停止に、そう答えてしまうのです。
私たちはこのように、その状況から思考停止で反応するために、後でその理由として「空気を読んだ」と解釈するわけです。
「ルール」の組織と「空気」の組織
人が集まり、何かをするとき、そこには何かしらの制限、支配する何かが必要です。
そしてそれは、大きく二つに分かれます。
一つは、「ルール」です。
明確かつ絶対的なルールを持って支配する組織。
この組織の利点は、認識しやすいことです。
自分は何に縛られているのか。 自分は何と戦わなくてならないのか。
このような状況把握が非常に行われやすいのです。
そして、もう一つは、「空気」です。
これは、カタチのない「解釈」によって行動する組織です。
「カタチがない」ということは、つまり虚構を信じているということです。
自分たちは何にしばられているのか? 自分は何と戦わなくてはならないのか?
何もかもが「よくわからない」。
そんな中で行動しなくてはならないのが、「空気」に支配された組織です。
おわり
一般に、「空気」を読むのが、日本人らしさとされています。
それぞれの状況に応じて「正しいこと」がコロコロ変わり、本人自身もそのことに気づかないことが多々あります。
しかし、このような「正義」が二転三転する「ジグザグ思想」は、非常に危ないです。
なぜなら、「多数が絶対」という考えを持つようになるからです。
・会議室で行われる多数決 ・飲み屋のせきで行われる多数決 ・zoomで行われる多数決
これらの結果は、その時の「空気」で、すべて異なっているはずです。
平時の時はいいです。しかし、大切な場面で、このような「空気」は非常に危ないです。
では、どのようにすれば良いのでしょうか。
その答えの一つは、「真実」にあると思います。
『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』という本が多大な人気を集めたのは、それまでの常識という名の「空気」に、真実という名の「水」をかけたからです。
「空気」に打ち勝つことができるのは、たった一つの「目に見える真実」です。
私たちはまず、この武器を持つべきでしょう!
ボーナストリビア:たくさん刷られてるのに、お金が自分に回ってこない理由
日々触れている「お金」も、私たちは思考停止でただ使っているだけで、「真実」を読もうとする人はなかなかいないのが、現状なのではないでしょうか。
例えばみなさんは、紙幣と硬貨、両方とも日銀で作られていると考えているのではないでしょうか。
しかし、違います。
紙幣は確かに、日本銀行で発行されています。
しかし、硬貨は財務省造幣局で作られ、日本政府が発行しているのです。
(※紙幣を、より詳しくいうなら、日本銀行から財務省印刷局に発注され、印刷、検査、裁断まで行い、完成したお札を日銀が引き取って、日本銀行券として発行されます)
また、このように発行される紙幣は、1日で多いときに 2億枚にも及ぶそうです。
金額にすると 1兆 3000億円もの金額になります。
では、なぜ自分の手元にお札が回ってこないのでしょうか?(インフレにならないのでしょうか?)
その理由は簡単!
「古いお札を回収しているから」です。
ちなみに、古くなった紙幣を回収しているのも日銀です。
また、回収されるまでの時間も札ごとに違いがあります。
1万円札は3 ~ 4年。 5000円札・1000円札は 1 ~ 2年。
2024年に新しいお札が登場します。
福沢諭吉さんも、2027年ごろまで持っていると、何かいいことがあるかもしれません!