ここから創世記の物語は、アブラハム編へと移ります。
小さい頃に歌った『♪アブラハムの子』の、あのアブラハムです。
アブラハムは何者
再び堕落し始めた人間に、神はそれでも見捨てませんでした。そして、神は、この状況をなんとか救済しようと、ある人物を選びました。
それが、アブラハムです。
アブラハムは、「イスラエルの父祖」と呼ばれるイスラエル人で、カルデアのウルという場所で生まれました。
この土地は、他の所と違い、ある建物がたくさんありました。それは、「ジッグラト」です。
ジッグラトとは、古代に建ってられた大きな聖塔で、形としてはピラミッドに近いものです。ただ、ピラミッドとは異なり、階段が中央に設けられたおり、それで上に登れるようにデザインされたものとなっています。
そんな建物がある場所で育ったアブラハムですから、当然、神への祈りが生まれた時から身近にありました。
そして、ある時、アブラハムは神の啓示が受けます。神は「私が言う土地に行きなさい。さすれば、あなたは大きな民族を築き、あらゆる民族から祝福されよう」と言ったのです。
このことからアブラハムは、「預言者アブラハム」とも呼ばれるようになり、妻の「サラ」、甥の「ロト」と共に、現代のイスラエルの地へと移り住んだのでした。
おわり
アブラハムのこの物語から、多くの人は再び信仰を取り戻すようになりました。
神を信じ、祈り続ければ、行いや人格に関わらず、神は自分達を救ってくれると考えたのです。
そして、この人間の信仰と、神の恵みが、鎌倉時代の「御恩と奉公」の関係のように、人々の常識として、伝えられていくようになったのです。
ボーナストリビア:「ア〜ブラハムには7人の子」の中には、おじさんが混ざってる!
『アブラハムの子』という歌のはじめを、みなさんは覚えていますか?
「ア〜ブラハムには7人の子♪ 1人はノッポで♪ あとはチビ♪ 」です。
この歌詞は事実で、神の言葉を告げる「預言者アブラハム」には、7人の子供がいました。
最初の子供を産んだ時、アブラハムと、その妻サラはもう高齢でした。
しかし、「もうすぐ、1人の子供が生まれる。生まれたら “イサク” と名付けなさい」と、神は言いました。
半ば諦めかけてたその時期に、ちょうど1人の子供が生まれました。
2人は喜び、その子に“イサク”という名前を付けたのでした。
一方、残りの6人は、後妻のケトラとの間に生まれました。ただ、その頃にはもう、先に生まれていたイサクの年齢は40に達し、ほとんどおじさんの状態でした。
そこで童謡の歌詞には、イサクがおじさんとバレないように「1人(イサク)はノッポで、あと(他の6人の子どもたち)はチビ」としたのでした。
これなら、みんな同じくらいの年で、かわいい子供であるかのように聞こえます。
だが、おじさんです!
(参考)