【旧約聖書⑨】ソドムとゴモラ 〜 堕落と性欲にまみれた町

知識
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本日は、ソドムとゴモラについてです。

『天空の城ラピュタ』で、ラピュタから放たれた光線を見てムスカ大佐が言った「(あれが)旧約聖書にあるソドムとゴモラを滅ぼした天の火だよ」のムスカとゴモラです。

叔父さんと甥

アブラハムと甥のロトはそれぞれ、たくさんの財産と召使、家畜を持っていました。

そして、なんでも持ってる両者の間では、争いが絶えませんでした。

彼らは、近くにいるから争いが起きるのだと考え、それぞれ別の土地で暮らすことにしました。

そうして、ロトがたどり着いたのが、「ソドム」と「ゴモラ」と呼ばれる土地です。

ソドムとゴモラ

ロトが定住するようになったソドムとゴモラは、悪に満ちた、堕落した町でした。

そして、そんな町ですから、神に滅ぼされようとしていました。そこで、ある日、町を裁くために、天使が使わされました。

ロトはそのことにいち早く気付き、天使たちをもてなします。

最初、順調いってるかに見えた矢先、町の男たちが、ロトの家を訪ねてきました。

そして、扉を開けるや、男たち(同性愛者)は目の前にいた天使たちを犯そうとします。

この町は、性的にも乱れた町だったのです。

しかし、男たちは2人の大使によって意図も容易く敗れ、逃げてしまいます。

余談になりますが、このエピソードが元になり、英語では”常軌を逸した性的な罪の事”を「sodomy (ソドミー)」と呼ぶようになりました。

謎の「塩の柱」

ロトたち一家は、大使の命により、町から逃げることになりました。

「山に向かって逃げなさい。ただし、絶対に振り返ってはいけません」との助言を受け、ロトたちはただひたすら逃げました。

しかし、ロトの妻だけは、振り返ってしまいます。滅ぼされていく町を惜しんだのです。

すると、彼女は、塩の柱になってしまいました。

なぜ塩の住なのかは、詳しいことはわかりません。神のみぞ知る、というわけです。

それでも、逃げ続けるロトたちの背後では、天から火が降り、町が焼き尽くされていました。

まさに、『天空の城ラピュタ』に登場するあのシーンです。

おわり

ソドムとゴモラは、死海南岸に存在したとされています。

街で暮らす住人たちの怠惰な生活を送り、乱れた性が蔓延る。

そんな有様が、神の逆鱗に触れ、滅亡させられてしまったのです。

ボーナストリビア:両国橋

話は変わって、日本の江戸時代。

「明暦の大火」という大事件がありました。

江戸の大半を焼き尽くす大火事で、被害者は10万人にも上りました。

こんなにも被害者が出た理由は、逃げる人々が隅田川を渡れなかったことにあります。

このことから、そこにはある橋が建てられるようになりました。

その橋の名前は、「大橋」といいます。

この橋が、のちに武蔵と下総、両国を結び、そして、あの世とこの世を分ける、大きな橋「両国橋」となったのでした。

ソドムとゴモラに立った「塩の柱」も、死に征く人に対する、後世への何かしらのメッセージが、あったのかもしれません。

(参考)

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