「自分と同じくらい努力すれば誰でも私みたいになれます」というのは、よく有名人がインタビューで答える言葉です。
誰でも何にでもなれる。限界を超えた努力さえすれば……。
性格の50%は遺伝
2003年、ビーレフェルト大学は、双子を使った調査を行いました。
その結果、性格は遺伝でどこまで決まるのかを数値することができました。
●好奇心が強いかどうか 45%
●物事に真面目に取り組めるかどうか 38%
●社交的で人と話すのが好きかどうか 49%
●人当たりがよくて他人と協力するのが好きかどうか 35%
●不安やイライラが起きやすいかどうか 41%
以上を踏まえると、性格の約50%は、遺伝によって決まるということです。
実際、調査結果では、3歳時点での性格は、70歳以降になっても変わらないことが確認されています。
要するに、「頭禿げても浮気はやまぬ」というわけです。
知性の50%は遺伝
性格だけでなく、知性も遺伝することがわかっています。
先ほどと同じような双子を使った調査で、遺伝とIQの関係は以下のようなグラフになることがわかっています。
「親や家庭環境(共有環境)」がIQに及ぼす影響は、4歳から6歳ごろでも0.4以下しかありません。さらに成人後には、0になっています。
IQは、外部からの努力などによる影響をほぼ受けないのです。
一方、「遺伝による影響(相加的遺伝)」は、幼児の時点(4〜6歳)で0.4を超え、成人になる頃には0.9まで上昇します。
つまり、子供は成人になると、親とほぼ同じIQになる、というわけです。
『源氏物語』で登場する「三つ子の魂百まで」という言葉。
遺伝は親から子へと永遠に受け継がれる、ということを考えると、「三つ子の魂いつまでも」というのが、より正確なのかもしれません。
配れたカードで戦うしかない!
以上の点から踏まえると、人生の半分は、遺伝によって決まり、残りの半分は、友人・住む場所・学歴・お金・年齢・健康状態といった要素によるというわけです。
私の大好きなアニメ『グリザイア ファントムトリガー』にこんな言葉あります。
自分の人生がつまらないのを他人のせいにしている奴は十分人生を楽しんでるよ。人生なんてクソゲーだよ。楽しめる奴が勝者なのさ。そう、たとえどんなクソゲーでも、私たちは配られたカードで戦うしかないんだから、まずはなんでも楽しもうって気持ちで、手持ちのカードで精いっぱい楽しむしかないのさ。
これは、アメリカの漫画家で、『スヌーピー』の作者でもある、チャールズ・M・シュルツが残した「私たちの人生は、配られたカードで勝負するしかない」という名言からきていることをのちに知りました。
人生の言い訳に「遺伝子」を出すのは聞き捨てなりません。
しかし、自分なりに最大限の努力をした時に、その先に待ち受けていた結果に対する自己弁護として「遺伝子」を持ち出すのは構わないと思います。
みながトニースタークになれるわけでも、みんながシェイクスピアになれるわけでもありません。
あなたは、結局「あなた」なのです。
さぁ、今日もがんばりましょう!
(参考文献)
↓「遺伝」というテーマを使ったお話で小説の『ドグラ・マグラ』が非常に面白いのでぜひ!