「ヘビニューロン」という細胞があるのをご存じでしょうか?
私たちは生まれつき、本能的にヘビを嫌うようにプラグラムされているのです。
ニョロニョロが嫌いな私たち
ニョロニョロしたものを見た時、一般的に、人はビクッとなります。
ただ、細くてニョロニョロしたものに限らず、いきなり視界に入ってくる物体に、驚かされるのは当然と言えます。
ですが、こと蛇に限っては、人間だけでなく、猿も同様の反応を見せることが確認されています。
これはつまり、「ニョロニョロと動く細い物体は危険だから、近寄らないようにしよう!」ということが脳の中に記録されている、というわけです。
霊長類には共通して、ヘビに恐怖しているのです。
なんで、ヘビを恐いの?
みなさんもご存知のように、我々の祖先であるお猿さんたちは、木の上で生活をしていました。
これはおよそ、六五〇〇万年前頃だと言われています。
当時の人類において、主な活動場所は、地上ではなく、空上だったわけです。
木の上、空上で暮らす生物にとっての敵は、主にワシやタカといった猛禽類(鳥類)、木登りの上手なネコ科の動物、そして「ヘビ」です。
そして、中でも天敵だったのが、「ヘビ」です。
蛇は周囲の環境に溶け込む術を心得ています。
周囲に溶け込み、獲物を待ち伏せする。
そのようなヘビを見分けるために、人は本能的にヘビを認識できるようになったのです。
また、「ヘビ検出理論」というものも存在します。これは、霊長類の脳は蛇を検出するために大きくなったという概念です。
他にも、ヘビの古語は「くちなは」で、忌み言葉として知られています。
ジャングルから解放されて、平和な日常を送る私たち。
それでもヘビは、まだ怖い!