投資信託への第二歩

投資
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投資信託はどうやって増える?

投資信託であろうが、株であろうが、FXであろうが、
投資の利益はキャピタルゲイン(売却時)とインカムゲイン(保有時)の2つです。

今回は投資信託のキャピタルゲインとインカムゲインについて学んでいきましょう。

ではまず、キャピタルゲインからです。

キャピタルゲイン

投資信託のキャピタルゲインは

『個別元本(購入時の価格)』+『コスト』 が 『売却時の基準価格』 よりも高かった場合、
その差益がキャピタルゲインになります。

詳しく見てきましょう。

普通のキャピタルゲインは、
『売った時の価格』ー『買った時の価格』=キャピタルゲイン です。

しかし、投資信託はここが少し異なります。

投資信託には大きく3つのコストがかかります。

1 購入時の手数料 (購入手数料
2 保有時、ずっと払い続ける手数料(信託報酬
3 売却時の手数料(信託財産留保額

この3つの『手数料』と『売った時の価格』を『買った時の価格』から差し引いた利益がキャピタルゲインです。

例えば
Aさんが1万円で洋服を購入し、
Bさんに「これをメルカリで高く売って」と頼んだとします。
そして6ヶ月後、3万円で売れたとした場合。
普通ならキャピタルゲインは2万円のはずですが、
投資信託はここが違います。

1万円で洋服を買った時、
消費税(購入手数料)で1000円かかりました。

そして、Bさんにメルカリで取引してもらっている間、
月500円(信託報酬)払っていたとします。
6ヶ月後に売れたので、Bさんには結局3000円支払います。

そして最後売る時に、
送料(信託財産留保額)として500円差し引かれました。

さて、この場合のキャピタルゲインはいくらでしょうか?

30,000 – 10,000 -(1,000+3000+500) =15,500
答えは1万5500円です。

これと似たようなことが投資信託にも起こります。

投資信託を買うときは、必ず「購入手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」をチェックするように気をつけよう。

また特に、信託報酬は、保有期間中ずっと払い続けるお金なので、
なるべく安いものを選ぶと良いと思います。

そして次は、投資信託のインカムゲイン、「分配金」についてです。

インカムゲイン

分配金は、預貯金の利息とは異なり、
投資信託の「純資産」から支払われるお金のことです。


つまり、分配金の支払いによって、
基準価格(投資信託の値段)は下がってしまうのです。

詳しく学んでいきましょう。

分配金には普通分配金と特別分配金(元本払戻金)があります。

「普通分配金」
  →個別元本(ファンドの購入価格)を上回る部分からの分配金
  →税金が約20%かかる

「特別分配金」
  → 個別元本を下回る部分からの分配金
  →元本払戻金ともいう
   →分配後の投資家の個別元本は、特別分配金の額だけ減少する
  →税金がかからない
  
※日経新聞の調査によると、
37%の投資家が『普通』と『特別』の違いを知らない

分配方法は3パターンあります。
1 毎回定額の分配金(運用益に関わらず毎回同じ額)

2 運用成果を全て分配金(高い時と低い時がある)

3 普段は定額の分配金 年に1〜2回売却益から分配金
  (1に似ているが、ボーナスで一時的に増えるかも)


以上が大まかな分配金の仕組みです。

皆さんはどう思ったでしょうか?

ややこしい用語もたくさん登場し何が何だかわからんという方もいるかもしれません。

そこで、分配金のデメリットを述べていこうと思います。
大きく3つです。

1 分配金のたび元本が痩せていく
   →元本が痩せていけばその分もらえる分配金も減る
    →分配金をもらうたびに次の分配金が減ってしまう

2 再投資による「複利」が得られない
   →複利を知らない人が意外と多い
   →長期投資という前提を忘れている

3 分配金でないものも含まれてる
   →特別分配金が支払われる
   →自分の元本から自分の分配金をもらう形になってしまう

結論、どうすればいいの?

運用で利益を上げることで、基準価格(現在の価格)が上昇し、
それにより利益を得るのが投資信託です。

そして、その一部または全部が分配金として投資家に支払われる。

ですが、実は投資信託には「分配金なし」というタイプがあるのです。

「分配金なし」のファンドは売却または解約するまで分配金を支払わずに再投資するファンドです。
このファンドのメリットは「複利」です。

「複利」とは、投資で得られた利益をそのまま再投資することで、
利益自体がまた利益を生みだすという効果のことを指します。

例えば、あなたが毎年必ず、鶏の卵を1つもらえると仮定しましょう。
それをすぐに食べてしまう人は「単利」です。
それに対して、食べずに、ずっと我慢し、卵を頑張って育て、鶏に成長させ、そこからまた卵を獲得する。
そうすることで、その人は毎年2つの卵を得ることができます。
そしてその卵も頑張って育てれば、最終的に多くの卵を手に入れることができます。
ドラえもんの「バイバイン」と同じです。

これと同じことが、投資の世界でも起こるのです。

ここで少し知識のある方はこう思ったかもしれません。
「それなら『分配金ありファンドの再投資型』でいいじゃん」と。
実際、私は父親にそう言われました。

しかし、これは「分配金なし」のファンドと大きく違うのです。

というのも、「分配金あり」ファンドは、「再投資型」だろうが「受け取り型」だろうが、必ず分配金に「約20%の税金」がかかってしまうからです。

これはつまり、再投資したとしても、その額は税金によって引かれた、少なくなった額になってしまうということです。
「分配金なし」のファンドに比べ、その点が大きく劣る点です。

ですが、この「分配金なし」のファンドにもデメリットがあります。

解約または売却をするまでは、分配金の支払いが一切ないこと。
解約または売却した時の基準価額が購入した時の基準価額を下回っている場合、それまでの運用益は得られないこと。

逆にその点、「分配金あり型」は

短期的な「利益確保」となること。
これにより、分配金支払い後、運用が悪化し、分配金が支払われない時のリスクヘッジにつながる。


「投資始めたててで、お金を手に入れる感触が欲しい」という人もいるでしょう。

「いやいや、俺は長期的に見てお金が増える方がいい」という人もいるでしょう。

どちらを選ぶかはもちろん、あなたの自由です。

「運用中に利益を確保したい」か
「長期的に運用をして、複利効果を高めたい」か
選ぶのはあなたです。

ぜひ熟考してください。



本日の名言

複利は人類による最大の発明だ。

知っている人は複利で稼ぎ

知らない人は利息を払う

アルバート・アインシュタインより

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