データを所有する時代「NFT」
「NFT(Non-Fungible Token)」をWikipediaで調べると「ブロックチェーン上に記録される一意で代替不可能なデータ単位」、「非代替性トークン」と記されています。
つまり、よくわかりません。
ですが、『NFTの教科書 ビジネス・ブロックチェーン・法律・会計まで デジタルデータが資産になる未来』という本では、非常にわかりやすく定義されていました。
「NFT」とは、つまるところ、「テータ」に「所有」と言う概念をつけたものです。
「所有」という概念は、人類の進歩に欠かせない言葉です。
もともとこの地球は、誰のものでもなく、「みんなのもの」でした。
しかし、そこに「所有」という概念を持ち込んだことで、事態は一変します。
土地を所有するようになり、その所有をめぐって争いが起こり、平和が訪れたのです。
これまで、人類はありとあらゆるものに「所有」という概念をつけてきたのです
ですの、今の我々があるのは、「所有」という概念があるからだといっても過言ではありません。もし、何も所有せずにいたら、今でも全裸で走り回っていたはずです。
そして、今度は「デジタルの世界」にもその「所有」という概念を持ち込んだのです。
今まで「デジタル世界」では、情報を発信したり、受信したり、共有したりしていました。
デジタルの世界は「みんなのもの」だったのです。
しかし、そこにも「所有」という概念を持ち込みました。
人は、自分が作った文章や絵、音楽を、「自分のもの」とすることができるようになったのです。
そうすることで、「データ」に価値が生まれます。お金と交換したり、無断でシェアをしたすることが違法になるのです。
所有によって、「そのもの」は唯一無二のものとして、存在することができるようになったのです。
「NFT」で世界が変わる
●Twitterの創設者であるジャック・ドーシーの最初のツイート(「just setting up my twttr」)が、3億6000万円で落札。
●有名な作家のデジタルアートが、75億円で落札。
デジタルに「所有」という概念が取り込んだことで、世界は大きく変わろうとしています。
「NFT」によって、アートや音楽、ファッション、スポーツ、ゲームはガラリと姿を変えるのです。
アートの分野では、CryptoPunks(クリプトパンク) で、AIが作った顔文字が、約8000万円で購入されました。
音楽の分野で「NFT」が導入されれば、共有や独占をコントロールできるようになり、転売などがあってもロイヤリティを得ることができます。
ファンション分野では、デジタルの世界で着る服や時計などに価値を持たせることができるます。
またゲームの世界はさらにすごいです。
ダンジョンの中で得たアイテムがお金になったり、また、農民や武器商人、仕立て人といった、ゲーム内でのキャラが実際の仕事として成立するようになるのです。
それぞれの分野で、デジタルなものが、現実世界と同等、いやそれ以上に価値のあるものへと変化してきています。
また、sandbox(サンドボックス)といった「メタバース(3D仮想世界)」では、デジタルの中で、有限の土地が作られ、その土地それぞれに価値がつけられ、取引されています。
そして、土地が作らるということは、今度は家を建てる「デジタル建築家」という職人も現れてくるはずです。
「法の整備」「使いにくい」「認知度が低い」といった様々な課題はまだあります。
しかし、NFTは我々の住む世界をガラリと変えようとしていることは間違いありません。
「NFT」の登場により、本当の意味で、住む「世界」が変わるのです。
今は「NFT?何それ?」と思われるかもしれません。
ですが、あと何年後かには、「NFT知らない」ことが、まるで現代のSNSを知らないかのような常識となるはずです。
裸での生活から、動物の毛皮をかぶるようになり、和服、洋服、そして「デジタルの服」へとなります。
「NFT」がこの地球をどう変えるのか。
ぼくも乗り遅れないよう、頑張っていきます!
(参考文献)