アメリカのペンシルベニア州にセントラリアという国があります。
この地域では、50年以上にわたり、ずっと火事の状態が続いています。
セントラリアの坑内火災
セントラリアは、 19世紀後半から石炭鉱業によって栄えた炭鉱町です。
当時は、車も人もよく行き交う、ふつうの街でした。
しかし、1962年にひょんな出来事から、のちに「セントラリアの坑内火災」と呼ばれる事態が起こります。
1962年の5月、ゴミ処理場でゴミを焼却していた時のことです。
処分を終えたつもりが、火がまだ残っており、地下の鉱脈に燃え移ってしまったのです。
気づいた時には、地面が70度から80度の熱を帯び、地下水は水蒸気となり、煙や有毒ガスと共に地表に噴き出している状態でした。
コストや技術面などから、消化が不可能だと考え、住民は退去し、セントラリアはゴーストタウンと化しました。
そして、その火災以降、今もなお火事の状態が続いています。
2002年には郵便番号もなくなり、本格的に人が住めるような地域ではなくなりました。
地下で燃え続けている炎が鎮火するには、まだ数百年以上の時間を要します。
しかし、それでもセントラリアから離れたくない住人が数人いるらしく、まだ住み続けているそうです。
「何があっても住み続ける」という人間のプライドと、「セントラリアの坑内火災」。
先に鎮火されるのは、どちらになるのでしょうか。
楽しみですね!