お酒はストレス発散になるのか?

健康
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「お酒が飲めない奴は人生の半分を損している」とよく、人が言うのを耳にします。

確かに、アルコールがあるおかげで人生が好転した人もいるかもしれません。

大切なことは会議室ではなく、喫煙室(男性)や給湯室(女性)で決まるなんていいますが、「居酒屋で決まる」という考えを持っている人もいるかもしれません。

しかし、こと体に関して言うなら、「適量なお酒は体にいいんだ」「いやいやお酒は体に悪い気に決まっている」などさまざまな意見が蔓延っていると思われます。

そこで、今回は、『行動最適化大全』という本より、お酒は果たして健康に良いのか悪いのか、について書いていこうと思います。

結論:体に悪い!

「大人には「お酒」という武器があるのだからいいよなぁ」と、恋愛や勉強などで悩める学生のころはよく思っていました。

お酒には、「ストレス発散」の効果があると思っていたからです。

しかし実は、お酒に「ストレス発散」はありません。

あるのは、「ストレス集束」効果です。

というのも、お酒を飲むことで、ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌されるからです。

また、長期的に飲酒をすることで、ストレス耐性が下がり、「抑うつ」状態になる可能性が上がります。

もちろん、うつ気味の人が飲酒をすると、さらに状態を悪化させます。

そのほかにも、お酒は睡眠の質を下げるので、疲れを溜め、さらなるストレスを蓄積させます。

お酒は一種の麻薬であるといえます。飲んだ直後にハッピーになるだけで、「ストレス発散」としては、むしろ悪影響になるのです。

少量のお酒は健康に良いのか?

「少量の飲酒は健康にいい」というのは一昔前の誤った常識です。

現在では、「お酒を飲まないのが最も健康にいい。お酒を飲めば飲むほど、健康に悪い」 と考えられています。

確かに、心筋梗塞や脳梗塞など、いつくかの疾患に関しては、「少量飲酒者の発症リスクが低い」というデータがあります。

しかし、全ての病気を合計した数字でみると、 お酒を飲めば飲むほど病気の発症率や死亡率は、高くなることがわかっています。

また、「少量の飲酒は健康にいい」と言っている人に限って、「少量」でないことがほとんどだと思います。(この場合、少量というのは、1日ビール1缶)

そして、毎日の飲酒は特に問題があります。

お酒が完全に体から抜けるのは、24時間以上必要であると考えられているためです。

毎日飲酒をしていると、肝臓の休む暇がなく、どんどん負担が蓄積していってしまうのです。

またその他にも、常にアルコールが体内にある状態が続くと、その状態に、脳が慣れてしまうというデメリットがあります。

結果、肝機能障害、睡眠障害やアルコール依存症のリスクを飛躍的に高めることになるのです。

毎日お酒を飲み続けると、「もっと飲みたい」という飲酒欲求も強まり、飲酒量も増えていきます。

悪いことに、多量飲酒では、うつ病のリスクが3.7倍、認知症のリスクが4.6倍にも増えます。

だからこそ、週に2日の休肝日(お酒を全く飲まない日) をつくる、またできれば、2日連続で飲まない日をつくることが大切なのです。

男性よ!ガンバ!

「週に2日もお酒を飲まないなんて無理」と思った人は、すでにアルコール依存症の一歩手前であるかもしれません。

男性飲酒者の4%、25人に1人がアルコール依存症といわれます。

そして、アルコール依存症の一歩手前の人たちは、その数倍はいると考えられています。

「お酒」や「麻薬」「ギャンブル(宝くじ)」は、簡単にドーパミンが分泌し、私たちに快楽を感じさせてくれるのですから、やめられないのも仕方ないことなのかもしれません。

目標達成や、大きな勝利をした時の喜びと似た快楽を、コンビニで、たった500円くらいで売っているのですから、手が勝手に動いてしまうのもわかります。

手軽な快楽はやめられないものです。

よく人気俳優が「麻薬」などをしてしまい捕まるといったニュースを見て、おいマジかよ!こいつ最低だわ!と、「ビール」を片手に叫んでいる人がいます。

なんだか、悲しい世界です。

我々は、生まれながらにMAXの状態でした。

幼児だった頃は、見るもの全てが楽しく、今、この瞬間を楽しんでいたのです。

そして、このようなことを忘れさせてしまうのが、「執着」や「依存」であると、私は思います。

お金に執着し、お酒に依存し、女性に拘泥する。

「世の中は 後ろに柱 前に酒 左右に美人 懐に金」とはよく言ったものです。

ですので、もし大人が「執着」や「依存」から解き放たれれば、「子供」になれるはずです。

金も、酒も、女性もいないのに、いつも気楽そうに、楽しそうに、幸せそうにしている「子供」に。

そして、そんな「子供」の元には、大勢の人たちが集まります。

そのような結果は、決してコンビニの500円コーナーには並んでいないはずです。

みなさんもぜひ、アルコールではなく、人生にアンコールと叫んでみるのはいかがでしょうか。