【旧約聖書⑬】ヨセフ奴隷になる 〜 兄に嫌われすぎた弟の末路

知識
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生意気ヨセフ

ヤコブには、12人の子供がいました。そんな中でも、11番目のヨセフは、ヤコブの一番のお気に入りでした。

それはもう、兄達が嫉妬するほど、かわいがっていました。

ある夜のことです。

ヨセフは夢を見ました。その夢が面白くて、ヨセフは翌日、その内容を兄達に話しました。

「皆で麦畑で刈り入れをしていたんだけどね。ところが、僕が集めた麦の束が立ち上がりと、兄さん達が集めた束が、僕の束に向かってお辞儀をしたんだ」

兄達はそれを聞いて激怒しました。その後、兄達はますますヨセフに対する苛立ちを覚え、無視をするようになりました。

冒険のはじまり

ある日こと、ヤコブはヨセフに、兄さん達の食糧を運ぶように頼みました。従順な子であったヨセフはそれに従い、シケムへと向かいました。

一方、兄達はヨセフがくるのを知ると、互いに良からぬことを考え始めました。なんと、ヨセフを野戦のせいにして、暗殺する計画をたてていたのです。

この時代、命を尊ぶという概念はありませんでした。人の命は、とても軽いもので、たとえ兄弟であっても、簡単に殺意を持っていたのです。

しかし、長男のルベンは別の案を出しました。 「何も殺す必要はない。とりあえず、その辺の穴に投げ込んおけ。それに懲りたら大人しくするだろ」

野蛮な兄達も、長男の言葉には素直に従いました。ヨセフがやってくると捕まえ着物をはぎ取り、穴に投げ込んだのです。

奴隷となる

その後、腹の虫がおさまった兄達が食事をしていると、近くに、商人の一団が通りかかりました。

兄弟達はそこで、もっと良いアイディアを思いつきました

それは、ヨセフを奴隷にしてしまおうというものです。

殺してしまえば、証拠隠滅やら、埋めるなり、燃やすなり大変だが。売ってしまえば、手を汚さずに済むし、お金にもなる。一石二鳥!

そう思った兄弟達は、長男のルベンがいないうちに、ヨセフを穴から引き上げ、銀貨 20 枚で商人に売り飛ばしてしまいました。

おわり

父ヤコブに対しては、羊を殺して、その血をヨセフの着物に塗ることで、なんとか乗り切りました。

「途中でこのようなモノを見つけました。多分……」などと言い、嘆き悲しんだふりをする兄達。

ヤコブはその事を信じ、何日も嘆き続けました。

ボーナストリビア:兄弟喧嘩が地球を見つける

いかなる物語も、たいていは、「災い転じて福となす」という概念がベースとなって作られていると思います。

辛い状況や、苦しい経験。それがあったからこそ、今のハッピーエンドがある。

そんな縮図が、物語だと思います。

今回の、ヨセフの物語もこれと同じです。彼はこれから、奴隷となりますが、そこからどんどんは上がっていきます。

詳しくは、明日以降の記事を!

さて、インドネシアの神話にも兄弟喧嘩によって生じた事件があります。

それは雲の上に住む兄弟のお話で、日本の神話「山幸海幸」に似ている物語です。

ある日、弟がお酒をこぼしてしまいます。そのことに兄は激怒し、「元の酒を持ってこい」と無理を言ってきました。

ただ、兄の言いつけですので、弟は、雲をかき分け、頑張って元のお酒を探します。

そして、どんどん掘り下げていくと、なんと、そこには別の世界がありました。

そう。それが私たちの住む地上の世界です。

(参考)

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