悲惨なサムソン
サムソンを捕らえたペリシテ人たちは、サムソンが再び力を取り戻した時のこと考え、なんと、彼の目をえぐり出しました。
そして、その後、足枷をはめ、牢の中で毎日、石臼を引かせ続けたのでし。
油断し切ったペリシテ人
それから、一年後。
安心しきったペリシテ人たちは、ダゴンの神殿で宴会を開いていました。
彼らはサムソンを捕らえた日のことを思い出しながら、ダゴン神に祝杯をあげていました。
そして、縁もたけなわになった時、ある人物が言いました。
「そうだ、サムソンを連れてこい。見世物にしてやろう」
1人がそういうと、ペリシテ人たちから次々、「そうだそうだ!」といった声が上がりました。
サムソンの最期
こうして連れてこられたサムソンは、神殿の真ん中に立たされました。
その哀れな姿を見た人々は、大いに喜び、サムソンをはやし立てました。
ただ、この時サムソンの髪がまた伸びできていることには、誰も気がつきませんでした。
そして、サムソンはそんなペルシテ人たちのあざ笑う声を聞きながら、神に祈りました。
「神よ、どうか一度だけ、わたしに力を。この目をつぶしたペリシテ人に復讐させてください」
この時、サムソンが立たされていたのは、神殿を支える柱の間でした。
おわり
突然、サムソンは両手を柱にかけ、力を込めました。
すると、柱は倒れ、神殿がどんどん崩れていきました。
結果、サムソンは、自らの命と共に、3千人のペリシテ人を殺したのでした。
ボーナストリビア:サムソンとデリラ
過激なストーリーの多い、サムソンとデリラ。
しかし、彼らのユニークな話は、後の人々に大きな影響をを与えました。
とくに、クリエイターたちは、彼ら彼女らの話を次々に作品化していきました。
そのため『サムソンとデリラ』で作られた映画は多数に及び、一番古いものでも1922年に作られた作品があります。
また、最新版としては、2009年に作られたモノもあります。
他にも、同じ題でオペラも作られており、中でもサン・サーンスが作ったオペラは、絶大な人気を誇りました。
(参考)