神との契約
モーセたち一行は、ついに、神の山「シナイ」に辿り着きました。
そして、神はここでモーセに言いました。「イスラエルの民に告げなさい」
「あなた達がもしわたしの契約を守るなら、あなた達がわたしの宝、聖なる国民となることを約束しましょう」
モーセがこのことを民に告げると、「私たちは皆、神の言葉を守ります」と声をそろえて言いました。
神はその言葉を聞き、納得しかけました。
しかし、民たちはすぐに神の言葉に逆らうようになりました。
神の言葉はいつだってモーセの口から告げられるばかりで、姿さえ見たことがない。そのことが段々と、民たちに不満を募らせていったです。
また、もともと奴隷だった彼らにとって、「契約」などというものは、あってないようなものでありました。
このような状況に怒りを覚えた神は、シナイ山に降り、頂上を火と煙で包み込みました。
こうすることで、自分の存在を民たちの前で証明させてみたです。
おわり
この出来事がきっかけとなり、次回はいよいよ、「十戒」のお話です。
お楽しみに!
ボーナストリビア:シャカイナ・グローリー
先ほどのように、神が人に見える形として現れる現象を「シャカイナ・グローリー」と言います。
ヘブライ語で「人の間に住む」を意味する“シャカイナ”と、英語で「栄光」を意味する“グローリー“の造語です。
旧約聖書の物語では、シャカイナ・グローリーはよく、雲や火と共に現れることが多いです。この現象は神が人の目に見える形として存在している証拠であると、されていたのです。
日本でも昔、地震や津波、火災などを神の怒りと解釈していた時期がありました。
このように、シャカイナ・グローリーは、どの国のどの神話にも通じるところがあります。
(参考)
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