最期の命令
モーセは民たちを率い、ヨルダン川の東沿いにいました。
川を渡れば、カナンの地という場所です。
そして、神はモーセに言いました。 「ネボ山に登りなさい」
モーセは前回の違反を悔い改め、言いつけ通り、頂上まで登っていくことにしました。
そして、頂上に着くと、目の前にはカナンの豊かな土地が広がっていました。
「これこそ、神が我々与えてくださった約束の地か」、とモーセは感激しました。
すると突然、異変が起こりました。
なんとモーセの体は、みるみる力をなくしていたったのです。
そしてその代償とばかり、目には肉眼では確認できない、カナンのありとあらゆる風景が投影されました。
モーセは自身が「死ぬのだな」、と感じながら、齢120にして、その波瀾に満ちた人生に幕を閉じました。
おわり
しばらくして、モーセを心配した民たちが山に登ってきました。
しかし、そこにはモーセの遺体はなく、ただ「モーセはもうこの世にはいないのだ」、という感覚だけが、彼らに伝わってきました。
ボーナストリビア:モーセの遺体について
モーセが眠る場所を知る者は、誰もいません。
ただ、民たちの間では、神が天使に命じてその遺体を運び、葬ったとされていました。
また、新約聖書には、モーセの道体について以下のような物語があります。
モーセの遺体は、天使のリーダーであるミカエルが運ぶことになりました。
しかし一方で、悪魔サタンもモーセを狙っていました。
そして、ミカエルとサタンは、モーセの遺体をめぐって争い、ミカエルが勝利したとされています。
天使だけでなく、悪魔さえも魅了したモーセ。
申命記の最後には、そんなモーセを表した言葉あります。
「彼のような言者は、もう再びイスラエルには現れなかった。彼は主が顔を合わせて選び出したのだ」
(参考)
Bitly
Bitly
Bitly